イベント

水曜朝礼(5月9日)

DATE : 2012/5/24

5月9日の「水曜朝礼」では、高校1年D組副担任の城先生よりお話がありました。

今日は自分が研究していることを話します。といっても全然大したことではないのですが、寝ているときに見る夢と金縛りについて話します。本読んで知識を得ることも楽しいと思いますが、くだらないようにみえても、自分の力で解明したり発見したりすることが楽しかったので紹介します。 

私は子どもの頃からよく夢を見ていました。小学校の頃でしょうか、外国映画のワンシーンを見ていて、ふと疑問に思ったことがありました。現実で起きたことが信じられなかった2人の役者が、役者A「これは夢か?現実か?どっちだ」 役者B「俺の服は何色だ?」 A「赤色」 B「じゃあ現実だ」 A「なんで?」 B「夢に色はつかないだろ」 A「そっか」 確かこんなくだりだったと思います。この映画のシーンを見た私はびっくりしました。だって、私の夢は全て色つきだったからです。

それから少しずつ自分が見る夢に関心を持つようになり、やがて、夢の中で自分は今夢を見ていると感じるようになりました。そこで、夢の中で何かできないかと思い、ほっぺをつねって見ました。つねることができなかった時もありましたが、つねることができた時は現実と同じように痛かったです。食べものも味があって美味しく感じる時もありました。夢の中で夢をみたりすることもありました。ただ、夢をコントロールすることはできません。自分のお気に入りの人を夢の中に登場させることはできませんでした。また、夢の中でどうしてもできないことがあります。それは本に書かかれている文字が読めないのです。読もうと目を凝らすと文字が割れるような感じになり、読めないのです。生徒の皆さんの中に夢の中で本や文字が読めた人はいますか?いたら今度私に声をかけてください。

 次に金縛りの話をします。金縛りは大学生の頃からよくかかるようになりました。金縛りとは、寝ている時に意識はあって目が覚めているような感覚なのに体が動かない状態です。私の場合、無重力状態のように体が浮いてぐるぐる回るような感覚になり、「ウワ―ン」というような変な音も聞こえます。意識があるのに体が動かないので非常に不安になります。なんとか金縛りをとく方法はないかと、金縛りにかかった状態であれこれ考えました。するとある時、舌がかすかに動くことに気付きました。かすかに動いた舌で口元を舐めると、その部分だけ少しひんやりした感覚が伝わり、その部分から「バリバリ」と顔全体の金縛りがとけて、やがて手足も自由に動かせるようになりました。こういう自分で発見したことってどこか嬉しくて、友達に自慢げに話したのを覚えています。しかし、この方法は数回成功した後、肝心の舌が動かなくなり、金縛りをとくことができなくなりました。今は、「はっ!」と意識を一点に集中させる方法で金縛りをといています。一回ではなかなか成功しないので、「はっ!」「はっ!」と3回くらい気合をいれて金縛りをといています。

 それから、友人の中に金縛りは心霊現象だという人がいました。そういわれると私も気になっていました。そんなある日、金縛りにかかると体がいつものように無重力状態のように浮いていきました。ふと目があいたのですが、目の前に見えたのは間近に迫った天井です。自分の体が幽体離脱のように浮いていたのです。横を向くと私の部屋全体が上から見渡せました。やがて、意識がなくなり目が覚めたのですが、今の恐い体験を思い出していると、金縛りの中で見たことは全て夢なのだと気付きました。それは、金縛りの中で見た部屋のカーテンの色が紫色だったからです。実は1週間程前に紫色から青色のカーテンに部屋の模様変えをしていました。今はない紫色のカーテンを見たということは天井を見たことなど全て夢だったのだと気付きました。また、こんなこともありました。いつものように金縛りになると遠くから「キャー!」という女性の叫び声が聞こえてきました。その声はいつまでも続いています。これは夢なんだと自分に言い聞かせつつ、もがいていると、やがて金縛りが少しずつとけてきました。すると「キャー!」と言う連続音が「キャッ」「キャッ」「キャッ」と途切れてきました。さらに、「ピキャッ」「ピキャッ」「ピチャン」と変化しました。それは台所の水道の水滴が「ピチャン」「ピチャン」と下に落ちている音だったのです。水滴の「ピチャン」という音が不安定な意識の中で増幅され、「キャー!」という叫び声のように聞こえてしまったのでしょう。

 夢の中でも同じような経験をしたことがあります。私は目をあけて夢を見たことがあります。どういうことかというと、

深夜夢を見ている最中に突然目が覚めたのですが、目をあけた状態で今見ていた夢の映像が残像のように浮かび上がっていたのです。夢の中で見知らぬ女性と会話をしていたのですが、その女性の全身像が真っ暗な部屋の中に最初写真のように、そしてすぐに鮮やかなアニメのような状態に変化して残っていました。目を閉じていても開けていても女性の残像は全く同じように見えます。しかし、時間がたつにしたがって女性像はぼやけていき、顔立ちがはっきりしなくなりました。はっきりした顔立ちがモザイクで描かれた顔のようになり、それをよく観察すると女性像の輪郭は小さい光の丸いつぶつぶで出来ていることに気付きました。光の丸いつぶつぶというのは、明るい所を見て目をつぶった時に目の中に無数にある赤や青や黄色の光のつぶつぶのことです。やがて女性像は光のつぶつぶの泡となって見わけがつかなくなりました。ちなみに、女性像の輪郭が消える直前に部屋の電気をつけてすぐに消しましたが、女性像の輪郭は残っていました。私はこの時大発見をしたような気分になり、色々と思いを巡らせました。金縛りの際水滴の音が増幅されて女性の叫び声に聞こえたように、光のつぶつぶが増幅されて夢を見るのではないか。もちろん夢は記憶の再生であるとは思いますが、それを助長する最大の要素が光のつぶつぶである。人は1年間くらい真っ暗闇の中で生活をして目を閉じた時の光のつぶつぶがほとんどなくなったとしたら、やがて夢を見なくなるのではないだろうか。だから、犬は夢を見るけどモグラは見ない。

また、光のつぶつぶが夢を見ることを助長するという私の説が正しいなら、その光のつぶつぶが何色が多いかによって見る夢の種類が変わってくるのでは? 例えばですが、赤い光のつぶつぶが不安な夢を誘発したり、逆に青い光のつぶつぶが楽しい夢を誘発するなどがわかれば、楽しい夢を見るために青い光のつぶつぶを多くして寝れば・・・寝る前に青セロハンが貼られた蛍光灯を10秒間見るなどして?・・・毎晩楽しい夢を見ることができるのでは。もし、毎晩見る夢をコントロールできたら、人の生活に役立てることができますよね。文字通り夢のような話ですが、私の夢の研究の続きを引き継いでくれる人を募集しています。

 あまりうまく話をまとめられませんでしたが、今回の夢の話を通して私が言いたかったのは、関心を持つことがあったらそれにこだわってみて、自分なりの方法で研究してみる。それが大きな発見につながらなくても、自分で考えて研究することが楽しいということを皆さんに伝えたかったです。
 ご清聴ありがとうございました。